メンタルモデルとは、だれの心の中にもある「意識・無意識の前提や思い込み」です。小さい頃の育てられ方や教育、大きくなってからのさまざまな経験などから、私たちはいろいろな「○○とはこういうもの」という無意識の前提や思い込みを抱いて生きています。
ふだんは問題ないのですが、メンタルモデルが自分のやりたいことや進んでいきたいことに歯止めを掛けてしまう場合もあります。自分では気づかないので、なぜ進めないのか気づかないことも多いでしょう。また、メンタルモデルが他人との柔らかで生き生きとしたコミュニケーションを阻んでしまうこともあります。「いつも同じようなパターンになってしまう」としたら、そこにはあまり役に立たないメンタルモデルが潜んでいるのかもしれません。
ピーター・センゲの名著『学習する組織』の中で書かれている、「5つのディシプリン」(伸ばすべき領域)の中の1つにも、「メンタルモデル」がありますが、うまくいかないことの原因を外部に探すのではなく、自分や組織が知らず「前提」にしている「思い込み」を疑うことが、より望ましい未来へ向かおうとする組織にとって、非常に役立つ手法であると分ります。
やり方さえわかれば、少しずつ自分のメンタルモデルに気づいたりほぐしていくことができます。システム思考のツールを使いながら、自分のメンタルモデルを浮かび上がらせ、必要があればそれを緩めたり、新しいものに変えていきましょう。過去に作られたメンタルモデルに一生縛り続けられる必要はないのですから。
メンタルモデルについて知り、自分のメンタルモデルに気づく方法を身につける
メンタルモデルについてのレクチャー、自分に当てはめて考えてみるワーク
自分を無意識のうちに縛っていたメンタルモデルに気づき、緩められるようになることで、自己内ストレスを減らして進んでいくことができる