開催日 | 2014年10月27日(月) |
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対象 | ・イーズ未来共創フォーラムの企業(団体)パートナーの皆さま ・オブザーバーでのご参加希望の皆さま |
ゲスト | |
ファシリテーター | 枝廣 淳子 |
参加人数 | 14社・団体17名 |
大阪でのパートナーフォーラムの開催は今年で3回目。
今回は『東京開催の1年間の学びを2時間でモノにする』について、枝廣から、温暖化・適応・人口減少・自然資本についての全体解説をしました。それぞれのテーマを元に、「ビジネスリスクは?」「チャンスは?」「それは、中期計画に入っているか?」など、あらゆる視点でワークを重ねました。異業種メンバーでのディスカッションは、これまでにない新鮮なアイデアや意見が多かったようで、有意義な意見交換の場になりました。
<グループディスカッション(1)>
自社が取り組んでいる課題
ゲスト:国立環境研究所 地球環境研究センター 気候変動リスク評価研究室長 江守正多 氏
<枝廣より解説>
▼第28回:開催報告レポート
http://www.es-inc.jp/network/forum/2013/nwk_id004642.html
<グループディスカッション(2)>
温暖化が進む世界の中で自社や自己のビジネスにとってどんな影響があるか。うまくいかないことは何か。サプライチェーンや顧客にはどんな影響があるか。市場がどうのように変化するか。
IPCC WGI AR5について
適応例)海面上昇への対策、食糧確保
例)CDPなどの外部アンケート影響をうけ、リスクなどの問い合わせが増えているため、反映させた中期計画・経営計画に入っている
<枝廣より解説>
「温暖化への適応 企業の取り組みは?」
<イギリスの適応策「The National Adaptation Programme」>
<日本の適応計画の予定>
→国によって、すでに適応へのうごきに大きな違いがでてきている。
▼第29回:開催報告レポート
http://www.es-inc.jp/network/forum/2014/nwk_id004947.html
<第30回『人口減少最先端高知県のとりくみ事例に学ぶ』(7/2(水)開催) >
ゲスト:高知県 尾﨑 正直知事
<枝廣より解説>
全国に15年先行した人口の自然減が進む高知県。その内容に重ねて、「人口減少」について、議論をする際に重要な軸を共有しました。全体としての割合(たとえば、高齢者の割合)だけでなく、絶対数(たとえば、30年後の東京と島根での高齢者数を知る、増える数分、施設は必要になる)、変化の度合い、変化の起こる時間軸という4つの軸で考えることが大事。「地産地消」も大事だが、高知県のものを外で売って、地域の価値を高め、循環させる「地産外消」が大事である。
<グループディスカッション(3)>
▼第30回:開催報告レポート
http://www.es-inc.jp/network/forum/2014/nwk_id005148.html
▼高知県の人口減少への取り組み情報(NGOジャパン・フォー・サステナビリティ)
ゲスト:株式会社レスポンスアビリティ代表取締役、企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)事務局長 足立直樹 氏
<枝廣より解説>
「自然」は未来にわたり、価値ある商品やサービス(フロー)のもと(ストック)であるが、換算してこなかった。企業で扱うためには、金融・知財・人材と同じように企業がマネジメントする枠組みで考えることで、換算ができるようになった(自然資本)。
<企業にとっての自然資本を理解する>
生物多様性・自然資本が生み出すものを生態系サービスと呼び、生み出したもの(水・紙・食糧など)に企業は依存している。そして、気候変動や汚染などで、影響も与えている。
<自然資本を測る>
・世界のうごき(1)
世界の食品製造業のサプライチェーンの水使用効率がよい企業は株価と比例。ただ、投資家は効率的を知っているから買っているのではなく、水のコスト・リスクが株価にすでに加味した上で収益をあげている、といえる。
・世界のうごき(2)
<ノーネットロス>
事業の実施による生物多様性(水・カーボン・土地)での損失を別の場所でオフセットすることで、ゼロにすること。
▼第31回:開催報告報告レポート
http://www.es-inc.jp/network/forum/2014/nwk_id005273.html
日本板硝子環境アメニティ 製品説明のパンフレットが、わかりやすいかどうか、実際に検討案を見ていただき、ご意見を頂戴しました。
帝人フロンティア 沖本さまより、「tiopro(体操服! いってらっしゃい おかえりなさいプロジェクト)」についてご紹介いただきました。このプロジェクトを実施するきっかけになった、小学6年生の女性とからの作文も読み上げてくださいました。
今回のフォーラムはイーズ未来共創フォーラムのウェブサイト「エダヒロの共創日記」にも報告がありますので、ぜひご覧下さい。
「異業種勉強会 in 大阪、開催しました」
http://www.es-inc.jp/diary/2014/dir_id005436.html
懇親会のようす
次回フォーラムは、2014年11月12日(水)開催予定です。『環境・CSR報告書、読者とのズレはなにか? ~「緑のgoo」解説:14年間の環境報告書読者リサーチ分析と最新動向から~』
http://www.es-inc.jp/network/forum/2014/nwk_id005393.html
ぜひふるってのご参加、お待ちしております!
参加された方の声から
<本日のフォーラムに参加するにあたり、期待していたことは何でしょうか>
東京で開催された内容を把握できていなかったので、まとめて学べたらいいなと思っていた。
2時間で多数回のフォーラムの凝縮版が学べること。
前半のフォーラムに参加していなかったので、それを聞きたいと思った。
異業種の方とのワークなど、いろいろな意見を楽しみたい。
全く知識がない中での参加だったので、何が話されているのかを知ることが一番の目的だった。
初参加の私にも理解できる勉強。
事業のみつめ直し。新しい視点での考え方。
東京のフォーラムではお目にかかれない関西地域の方々と情報交換すること。枝廣さんのマラソン参加の話。
サステナビリティの観点からの視野を広めること。そして自分に何ができるかを考えること。
グループワークというものを体験したことがなかったので、方法やどのような結果が導きだされるのか楽しみにしていた。
<実際参加されての感想>
じっくり学ぶには時間が足りなかったが、大まかには分かったので良かった。
良かった。振り返りができ、思い出されたことも多々あったので。
4回分をトピックで話していただいたので、とてもわかりやすかった。
幸いにも前半の内容を中心にご教授いただき、皆さんとも検討できたので満足。
温暖化、人口減少、高齢化が、今の事業に与える影響やリスクとなるか、それともビジネスチャンスになるか、あらためて考える事が非常に大切だと感じた。
全く知らない観点で現状の問題が語られており、大変興味深かった。自社のみならず、他の参加企業の問題意識が共有できたのも、とても良かった。
枝廣氏の説明がわかりやすかった。グループワークは話せることがないかもしれないと思っていたが、みなさんと楽しく学ぶことができた。
日本板硝子環境アメニティの技術や、帝人フロンティアの事例を知ることができて参考になった。体操服のリサイクルについては、私自身が小学生の子どもを持つ親として、何かの機会に地元でも紹介したい事例だと思った。
参加していた回の復習でも、その時に思いつかなかった視点を思いつくことができた。
初めてお目にかかる方も多く、それぞれの事業内容など興味深くうかがうことができた。また、今年一年のフォーラムの内容をおさらいし、自らの事業にどのように反映していったらよいか考えるよい機会となった。
温暖化に対する企業の事業リスクとビジネスチャンスについて、またチャンスについて考える機会ができて良かった。温暖化適応計画の必要性を認識。
参加者との横の交流が新鮮で、刺激になってよかった。取り上げられていたテーマは関心のあるものばかりで、その点も満足できた。
他の方々と共通の題目を別の目線で聞くことができたので、とても勉強になった。自分自身が思っていた事や、考えていた事を伝えることができず、場に慣れる必要性を感じた。
<今日学んだことを、どのように活用したいか。また、さらに学びたいことなど>
自社にとってのリスクとチャンスを考えさせていただいたので、会社に持ち帰りフィードバックしたいと思う。
社内に向けての環境学習への参考にしたい。(アプローチや参加形式)
社で今後の事業方針を検討する際に思い起こしたい。
いずれ当社の中期計画の中に、環境や自然資本の適応を入れてゆきたい。
自分の枠を広げるように活用したい。
まずは社内の人間に何を学習したのかを伝えたいと思う。
会社としてもだが、一個人としても意識していきたいと思う。
最近学んだことの社内展開ができていないので、社内展開に努めたい。
特に人口減少の対応について、ビジネスチャンスを生んでいくよう取り組んでいきたいと思う。
温暖化適応計画について考えていきたいと思う。
エネルギーや環境について、従来の企業活動を超えて何を考え、行動していくことが必要なのかを学びたい。
会社内で同じ形式で活用していきたいと思う。また枝廣先生のようなファシリテーションができればと思う。
今回と同様に、大阪にて年一回、東京で開催された内容をおさらいできたら非常に有り難い。